The Rime of the Ancient Mariner (老水夫の歌) Part4 / Samuel Taylor Coleridge [読書]



The Rime of the Ancient Mariner (老水夫の歌) Part4 /

Samuel Taylor Coleridge




老水夫の歌 第4部



「こいつか?」片方が言った「この男か?
十字架の上で死んだかの人に懸けて、
この男の残忍な弓が打ち落としたのか、
あの無実のアルバトロスを。

妖霊は独りで堪えたのだ
霧と氷の彼の国で。
妖霊はあの鳥を愛していた、
自分を弓で撃った人を愛したあの鳥を。」

他方はもっと柔らかな声だった。
まるで甘露のように柔らかく、
曰く、「この男の浄罪の苦行は成された、
だがこれからも自らに苦行を課すだろうよ。」

第一の声
「だが、教えてくれ、私に!もう一度、
君の優しい応えをもう一度――
何があの船をあれほど速く走らせるのか、
海はいったい何をしているのか。」

第二の声
「主の前の奴婢のごとくたたずみ
その海に風はない。
その大きく輝く眼はただ静かに
空の月を見上げているのだ――
月が海を凪にも嵐にも導くから、
行く先を知ることができないかと。
見給え、兄弟よ!なんと慈愛にみちて
月は海を見下ろしているか。」

水夫は白昼夢を見続ける。

天使の力により船は人力の及ぶところよりはるかに速く北へ疾走する。

第一の声
「だが、なぜ波も風なく、
船はあれほど速く走れる?」

第二の声
「前方の空気が割れ、
後方で閉じられる。

飛べ、兄弟よ、飛べ!さらに高く、高く!
さもなくば、我らは後れるぞ。
水夫が夢から目覚めたときには
船は遅く、遅くなるのだから。」

超自然の動きは緩やかになる。水夫は目覚め、彼の新しい贖罪が始まる。

目が覚めたとき、我らは恵まれた天候の中を
航海しているようだった。
夜、月の高い、静かな夜だった。
死んだ男達は共に立っていた
皆、一緒に甲板に立っていた、
死体安置所にあるように。
皆、石のような目を私に向け、
その目を月が光らせていた。

皆が死んだときの苦悶と呪いは
消え去ってはいなかった。
私は皆の視線から目を逸らすことも、
祈ることもできなかった。

呪いがついにあがなわれる

そしてそのとき、呪詛が断ち切れた。
再び、私は碧の海を見渡し、
はるかに遠くを見た。かすかな兆しか、
他の何かが見えはしないかと――

人気のない道でたった独り、
怖れと不安を抱えて歩いたように、
一度は辿った道を振り返っても、
二度と後ろを向こうとはしない。
なぜなら恐ろしい悪鬼が
すぐ後ろをつけているから。

けれどすぐに恵みの風が私に吹いた
音も立てず、気配もさせずに、
風は海の面を通らなかったので
小波も立たず、波影もなかった。

風は私の髪をかき上げ、頬をなでた。
青い牧場の春のように――
私の恐れを煽る奇妙な感もあったが、
歓迎されるようでもあった。

速く、速く、船は疾走する
すべるように速く。
爽やかに、爽やかに風は吹く――
風は私一人に吹きつけた。

そして老水夫は彼の故郷を目にする。

ああ!夢ではないか!あれに見えるのは、
本当にあの灯台だろうか?
あの丘か、あの教会か?
まさに私の故郷だろうか?

我らは港の砂州を越えた。
そして私は泣きながら祈った――
夢なら目覚めさせたまえ、神よ!
もしくはこのまま眠らせたまえ。

港の湾は硝子のように澄んでいて、
鏡のように静かだった!
月光が湾に差しこみ、
月影が映っていた。

丘が月に照らされていた、
丘の上の教会も光っていた。
月光は音もなく、
動かぬ風見鶏を照らし出した。

天使の霊が死体から離れ、

静寂の白い光に照らされた湾を前に、
何かが立ち上りだした、
とても多くの、同じ形をした影が
真紅の色を帯びて。

光の中に本来の姿を現す。

舳先から少し離れた場所に
その真紅の影はあった。
甲板に視線を戻すと、
あぁ、神よ!私がそこに見たものは!

皆の死骸が倒れていた。生命なく、静かに、
そして、聖なる十字架に誓って、
光に包まれた人、否、焔の天使が、
全ての死骸の上に立っていた。

熾天使は皆、緩やかに手を振っていた。
それはまさに天上の光景だった!
陸へ向けた合図のように
各々が美しく光った。

熾天使は皆、緩やかに手を振っていた。
存在を示す声もなく――
音もなく、だけれども、そう、静寂が沈んでいった、
まるで音楽が私の心に染み渡るように。

間もなく私は水を切る櫂の音を聞いた。
水先案内人の呼び声を聞いた。
思わず声のほうへ顔を向けると、
小船が近づいてくるのが見えた。

水先案内人とその見習いが
急いで近づいてくるのが聞こえた。
天にまします慈しみ深き神よ!それは歓喜でした。
そこに死者たちが横たわっていたとしても。

三人目の人物が見えた――私は彼の声を聞いた。
あれは隠者だ!
彼は神への聖歌を高らかに歌っている。
彼が森で作った歌を。
隠者は私の魂を清めてくれるだろう、
あのアルバトロスの血を、洗い流してくれるだろう。

森の隠者

海へと続く斜面の森に
この隠者はよき日々を暮らしている。
その歌声はなんと高く心地よく響くことか!
彼は遠い異国よりやってきた水夫達と
語らうことを楽しむ性質だった。

彼は朝に、午時に、夕に膝をつき祈る――
朽ちた楢の切り株を
覆い隠すほどに厚い苔を
膝に当てる緩衝材にして。

小船が近づいて、話し声が聞こえた。
「どういうことだ?おかしいじゃないか!
合図を送っていた、あの沢山のきれいな光は、
いったいどこにいったのだ?」

小船は惑いながら近づく

「たしかに、変だ!」隠者は言った――
「それに我らの呼び声に応えもない!
船板は歪んでいるようだ、それに見ろ、あの帆を、
ずたずたに引き裂かれているではないか!
いままでこんな船は見たことがない。
例えられるものがあるとすれば、

私の森の小川を流れる
葉肉が落ち、骸となった枯葉のようだ。
蔦の茂みに重たい雪が積もり、
雌狼の仔を喰らう狼に
梟がほぅと鳴く日に。」

「あぁ、神よ!この船は悪鬼に憑かれたようだ――」
(水先案内人は答えて)
「おっかねぇ、」―「漕げ、漕げ!」
そう言って隠者は勇気づけた。

小船は船に近づいてきたが、
私は声も出ず、動けなかった。
小船は船の間近まで来て、
何かの音が聞こえた。

船が突然沈む。

音は水底から轟き、
どんどん大きく恐ろしくなっていった。
響きは船に届き、湾を割り、
船は引きずられるように沈んでいった。

老水夫は水先案内人の小船に救われる。

空と海を揺るがした
怖ろしく大きな音に撃たれて、
七日も経った溺死体のように
私の体は浮いていた。
けれど夢のように景色が変わり、
気がつくと水先案内人の小船にいた。

船が沈んだ渦の上で
小船はくるくると回っていた
辺りはひどく静かで、岡だけが
あの音のこだまを返していた。

私は唇を動かした――
水先案内人は悲鳴をあげて気を失った。
聖なる隠者は視線を天に上げ、
座したままで祈りをささげた。

私は櫂を握った。
まだ気の狂れていた水先案内人の見習いは、
目を泳がせたまま、
大声で笑いづづけた。

「はは、あはは!」曰く

「そっか、悪魔も漕ぎ方を知っているんだ!」




死の灰に起因する低線量・内部被ばくの健康影響が確証されつつある。

重要な研究論文として、本年7月8日に報告された「低線量・低線量率放射線による発がん機構に関する研究」に以下の事実が記載されている。

この研究の代表研究者(総括責任者)は、渡邊正巳氏(京都大学原子炉実験所放射線生命科学)であり、大規模な包括的研究となっている。

続きはこちら↓

 

 



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コメント 4

1969kana

低線量・内部被ばくの健康影響についてのページを読みました。
やはり、かなりのリスクがあるようですね。
by 1969kana (2011-11-06 02:25) 

あかね

kanaさん、リスクだらけです。
5年後が恐ろしいです。

by あかね (2011-11-06 20:47) 

PATA

リンク記事読みました。背筋が寒くなります。
by PATA (2011-11-08 22:41) 

あかね

PATAさん、こんばんは(^-^*)/

もうどうしようもないですよ・・・
関東周辺の人々は現実逃避しかしてませんし、
政府は事実を発表しようとしませんしね。

by あかね (2011-11-09 19:15) 

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